ベアフットで登る神域・三輪山登拝レポート

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足裏でふれる神域ーベアフットで登る三輪山(奈良・大神神社)

奈良県桜井市にある大神神社。その御神体である三輪山は、古くから「神の宿る山」として崇敬されてきました。

今回は、奈良県橿原市のアウトドアショップ「Yosemite」さん主催のイベントに参加し、この神山を裸足で登拝するという、特別な体験をしてきました。

裸足で地面にふれ、足裏で自然の情報を受け取る。
その感覚は、身体が本来持っていた能力を呼び覚ましてくれました。

撮影が禁止されているので、登拝前後の写真になります…

【登りはじめ ── 足が“自由になる”感覚】

登拝口からの道は、苔むした土や小石が敷かれた参道。裸足で踏みしめると、予想外に柔らかく、刺激がとても心地よい。

木の根や岩を選んで踏むと、足裏にツボを押されているような確かな刺激が。
「足が地形を読み取って動く」そんな新鮮な感覚に包まれました。

【中盤〜頂上 ── 刺激の“記憶”が足裏に残る】

30分も歩けば、足裏の感覚に変化が現れます。
さっき踏んだ岩の硬さ、根の位置…それらが“記憶”のように皮膚に残っている。

これは靴の中では絶対に得られない感覚です。

▶ トレイルランナー向け補足

このフェーズでは、足底筋膜・腓骨筋群・後脛骨筋が微細に働き、**固有感覚(Proprioception)**が高まります。
「踏み方を選ぶ」経験が、自然と着地フォームを調整してくれることに気づきました。

【下山 ── 身体の限界を知る】

下りはまったく別世界。重力が加わりスピードが出るため、回避動作が遅れがちに。鋭利な小石を踏んだ瞬間は、思わず声が出ました。

さらに慎重に歩こうとすることで、上半身の姿勢が不自然に。仰け反ったり前かがみになったりして、腰への負担が急増します。
終盤には、足裏の刺激が“許容量”を超え、一歩一歩が苦痛になっていきました。

▶ トレイルランナー向け補足

下りで特に酷使されるのは腓腹筋・ヒラメ筋・腸腰筋・脊柱起立筋など。靴のクッション性を欠いた状態では、足裏が直接ショックを吸収するため、下腿部の筋肉と背部のバランス保持能力が試されます。
ベアフットでの下りは、体幹の「芯の強さ」が浮き彫りになります。

【下山後 ── ポカポカと温もりが残る足裏】

登拝が終わっても、足裏にはじんわりとした温もりが残りました。
これは神経と血流が“地面との対話”を記憶している証拠。

ポカポカとした感覚は、実際に血流が増え、神経が興奮し続けていることで生まれるもの。単なる“勘違い”ではなく、身体が感じた本物の余韻です。

単なる疲労ではなく、「身体の深い部分が何かを受け取った」と感じました。

【ベアフットがくれた“身体との対話”】

今回の登拝では、自分の身体が持つ本来の能力と限界を裸足で知ることができました。

刺激への反応、地面の読み取り、姿勢の崩れ方すらも、靴では気づけない“フィードバック”です。

これから少しずつ、距離や環境を変えながら、身体の変化を記録していきたい。
裸足の旅は、自分の深層と向き合う旅でもあると、そう感じています。

【イベントについて】

本体験は、奈良県橿原市のアウトドアショップ「Yosemite」さん主催のベアフット登拝イベントとして行われました。
自然の中で自分の身体と向き合いたい方は、ぜひYosemiteさんのイベント情報をチェックしてみてください。

参加者全員の満足そうな集合写真はこちらのインスタ

【登拝に関する補足情報】

  • 登拝受付:狭井神社(登拝料300円)
  • 受付時間:9:00〜12:00(下山は15:00まで)
  • 撮影・飲食禁止。トイレなし。靴を脱ぐ場合は安全に配慮してください。

 大神神社の登拝に関するページはこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

裸足で神山を登るという少し変わった体験でしたが、その分、身体や自然との距離がぐっと近づいた気がしています。

この記事が、みなさんの日々の暮らしや身体との向き合い方に、小さな気づきを与えるきっかけになれば嬉しいです。

これからも「足裏から感じる自然」と「身体の本来の力」をテーマに、さまざまな体験を綴っていきます。
よろしければ、今後もトレグラを覗きにきてくださいね。


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